外壁材サイデイングと塗料の特徴 メリット・デメリット 価格の目安とは?
家づくりを考えるとき、外観に大きく影響するものにその素材選び。
素材別に種類があることをご存じですか?
外壁は建物の顔でもあるため、お気に入りの素材で仕上げたいものです。
なかでも日本では、外壁材のサイディングは主流です。
この記事では、外壁材のサイディングの種類にはどんなものがあるのか、
またそれぞれの素材の特徴について解説していきます。
サイディングの種類と特徴について詳しく知っておくことで、外壁工事の際にどのタイプを選べばいいか判断しやすくなる手助けになれば幸いです。(大阪の設計事務所&工務店ですので、他のエリアで気候、風土など合っていない情報になっているかもです。ご了承ください)
外壁材 外装材で一番よく使われているサイディングには、どのような種類があるのでしょうか?
今回はこの3点についてお話します。
【①サイデイングとはどのような外壁材なのか】
【②サイデイングの種類3つ〇窯業系〇金属系〇木質系】
【③サイデイングの塗装に使われる塗料 4つの種類〇アクリル〇ウレタン〇シリコン〇フッ素】
【④まとめ】
【①サイデイングとはどのような外壁材なのか】
サイディングとは、板状の外壁の仕上げ材です。
サイディングボードとも呼ばれます。
サイズに合わせてカットして、多くは胴縁材という木をつかって、
外壁を通気工法を確保して、外側へ張り付けていく施工となります
以前は、40年前ぐらいまではモルタル塗り、塗装工事、
一部にタイルを使うというような外壁工事が主流でした。
最近では、サイデイング材を見る現場が非常に増えています。
日本ならではの特徴。
隣地との距離が比較的狭いところが多く、
軽量で施工のしやすいものとしてあっというまに普及していくようになりました。
10年~20年の周期で外壁塗装をおこなって、メンテナンスをされていれば、長持ちします。
また、たとえ、そのままほっておいたとしても、張り替えが必要になるまでの年数は25~30年ほどといわれています。
上記はひとつの目安で、劣化状況に合わせては、張り替えなければならないこともあるでしょう。
また、
サイディング以外の主な外壁材には、他に「モルタル」と「ALCパネル」があります。
「モルタル」は、セメントと砂を混ぜ合わせた外壁材。
左官工事などでつくった壁に、塗装または吹き付けを行なって仕上げていきます。
「モルタル」は塗装後、吹き付けや左官仕上げをおこなっていくことで、
さまざまなデザインやぬくもりのあるデザインを施せます。
「ALCパネル」は、中に気泡があるコンクリートの外壁材です
有名の商品名としては、旭化成の「へーベル版」のようなものが代表的できいたことがあるお方も多いかもしれません。
「ALCパネル」の原料は、セメントや石灰などです。
軽量で施工しやすく、耐久性や断熱性が高いという特徴があります
壁材は気泡を設けてつくられるため、サイデイング材よりも分厚い壁材となり、その分断熱性や防音性能があがります
外壁材の種類、「サイデイング材」「モルタル」「ALCパネル」選べるのですが、
2015年の時点では、サイディングは国内の住宅で施工されている外壁材のうち
約80%以上も占めるとという調査結果もあり、日本では高いシェア率となっています。
それだけ外壁材として支持されるのは、デザインも豊富で、耐久性や耐候性にも優れているからともいえます。
以下は、そのサイデイング材のついての特徴、メリット、デメリット、価格の特徴などを書いていきます。
【②サイデイングの種類3つ〇窯業系〇金属系〇木質系〇樹脂系】
サイディングの種類には、以下の4つ。
〇 窯業系
〇 金属系
〇木質系
それぞれの素材の特徴、メリット、デメリット、価格の目安などを詳しく解説していきます
〇窯業系サイデイング
窯業系サイディングとは、
セメントと木質系繊維や無機質系などを混ぜ合わせたサイディング材です。
2015年の調査によれば、1戸建住宅市場の外壁材のシェア率80%ほどを占めています。
石調、レンガ調、タイル調など、デザインも色も豊富でお気に入りの外壁材が見つけやすいのが特徴です。
また、素材がセメント系ですので、耐火性にも優れています。1等級~4等級に分かれ、最高等級4等級は、60分以上のものとなります。
もし万一の火事が起きてしまっても燃え広がるスピードは抑えられます。
窯業系サイディングの施工にかかる費用相場は、よく使われる厚みの14~16mmの商品で、
材料費を含めて1㎡当たり約9.000円~10.000円程度の商品が多いのが目安です。
美観と防水性を維持するためにも、窯業系サイディングは10年を目安に一度塗装する必要といわれています。
〇 金属系サイデイング
金属系サイディングは、ガルバリウム鋼板やアルミといった金属が素材のサイディングです。
断熱性が高いので、省エネ効果も期待できます。
金属系のような軽量な素材であるため、
今ある壁材の上からえも、住宅への負担が少なく、リフォーム時にもよく使われます。
住宅への負担が少なく耐震性も高く、施工しやすいため、工期が短くてすみます。
金属系の素材は、窯業系に比べると選べるデザインの種類は少なくなります。
アルミニウムの板材に断熱材が1対となっていることで、軽いまま、断熱性能が確保できる。
重量の負担が少ないので、地震のときもより安心というメリットがあります。
施工費用の相場は1㎡当たり商品を選ぶことで8,000円~ほどと安くなる外壁材商品もあります。
金属系サイディングは、およそ10~15年ごとに塗装が必要です
塗膜は紫外線などにより劣化します。
塗膜が白亜化(チョーキング現象)の状態になってきたら、塗装工事のシグナルです
金属はさびに弱いため、注意が必要です。
塗装の剥がれやカビ、コケなどは、さびの原因となり、雨漏りを引き起こす可能性にもつながっていきます
定期的に外壁を点検し、白亜化(チョーキング現象)などの劣化の症状を見つけたら、早めに塗装などのメンテナンスをするようしましょう
〇木質系サイデイング
木質系サイディングは、松や杉などの耐久性の高い木材を使った板状の外壁材などが使用されます。
最近では、スターバックスで使われているレッドシダーを好まれるお方も増えています
一枚板のタイプや、複数枚を重ね合わせたタイプなど、があり、それぞれのデザイン性によって個性が際立ちます。
また、材質が木であることは、熱伝導率が低く、断熱性が高くなり、省エネ効果の期待もできます。
やわらかな木の風合いを楽しみたい、ナチュラル、おしゃれな外壁材に仕上げたいという方に人気です。
年月がたつにつれて、木材の色合いが変化するのも木質系建材の楽しみのひとつです。
木質系ですが、最近では防火に対応した不燃処理を施した製品も多いため、安心して施工できます。
木質系サイディングの施工にかかる費用相場は、1㎡当たりおよそ15,000円ほどです。
しかし、不燃処理したタイプを施行する場合は、材料費が1㎡当たり20,000円ほどと割高になる傾向にあります。
壁全部に施工する方もおられますが、
壁の1部、玄関周りだけにの使い方もアクセントとなり、
おしゃれに仕上がります。
木質系は、メンテナンスがより大切になります。
塗装はこまめに3~7年ごとに必要となるため、メンテナンス間隔がほかのサイディングの種類よりも頻繁となります。
【③サイデイングの塗装に使われる塗料 4つの種類〇アクリル〇ウレタン〇シリコン〇フッ素】
サイディングの表面塗装に使われる塗料には、主に以下の4種類があります。
〇アクリル
〇ウレタン
〇シリコン
〇 フッ素
それぞれの塗料の種類について、特徴や耐用年数を解説します。
〇アクリル
アクリル塗料は、発色が良く価格が安いのが特徴です。
ただ、耐用年数が6~8年ほどと短いといわれています。
耐用年数が短いこと、また、最近は性能がいい塗料が開発されたことから、
アクリル塗料は外壁塗装ではあまり使用されていません。DIY向きの塗料とも言えるかもしれません
アクリル塗料の工事価格の相場は、1㎡当たりおよそ1,000~1,500円ほどです。
〇ウレタン
ウレタン塗料は、弾性が高いため、ひび割れしにくいという特徴があります。
また、防水性が高く、木質系の外壁の塗装におすすめです
ただし、紫外線に弱く、変色しやすいというデメリットもあります
耐用年数は8~10年ほどあります。
ウレタン塗料の工事価格の相場は、1㎡当たりおよそ1,800~2,500円ほど目安となります
〇シリコン
シリコン塗料は耐久性や防汚性が高いため、屋根や外壁の塗装によく使われています。
アクリルとシリコンを混ぜ合わせた塗料なら粘着力や弾性もあることから、外壁がひび割れしにくくなります
シリコン塗料の工事価格の相場は、1㎡当たりおよそ2,500~3,500円ほどです。
耐用年数は10~15年ほどあります
アクリルやウレタンよりも価格が高いですが、その分、機能性が高く耐用年数も長いため、最近は塗料選びに迷ったらシリコンを使うというケースも多くなっています。
〇フッ素
フッ素塗料は、合成樹脂が主成分の塗料です。
耐用年数は15~20年とほかのタイプに比べて長いです。
また、耐候性や低汚染性が高く、汚れにくいという特徴があります。
塗料の種類のなかでも、飛び抜けて高い性能を持っています。
フッ素塗料の価格相場は、1㎡当たり4.000~5,000円ほどです。
価格は塗料のなかでも高価となりますが、耐用年数が長く機能性も高いため、
トータルのメンテナンス費用は抑えられるという考えで、
フッ素塗料を選択されるお方もおられます。
サイデング選び。大事なのは、どの外壁材であっても、その後のメンテナンスも考えるておくこと。
表面トップに使われる、水への対策、塗膜などによる、防水工事が、実は重要なのです
【まとめ】
サイディング外壁材には、素材別に大きく3つの種類があります
日本では、そのうち、外壁材のなかで最もシェア率が高い素材は、耐火性が高くデザインも豊富な「窯業系サイディング」です
ほかの種類の素材も、それぞれメリットやデメリットがあります
施工する住宅の雰囲気や、立地状況に合わせて、適した素材を選ぶようにしましょう
また、サイディング外壁材を種類で選ぶ際は、素材の特徴だけでなく、質感をチェックすることも大事です
シンプルでシックに仕上げたい方は金属系を、
おしゃれで優しい雰囲気の外壁をお望みであれば木質系がおすすめです
外壁材、サイデイング材は、家の永く持たせるためにも、耐用年数を延ばすことが、そのまま家の寿命にもつながります。
白亜化(チョーキング)現象とは、壁を手で触れてみたとき、白い粉が手につくかということ簡単なチエック方法です
劣化症状が起きていないか定期的に点検して、屋根、壁など、家の外側の材料を、
塗装や補修を行ない、メンテナンスすることで、家を永い寿命となるよう守っていきましょう。
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─────−- - - 映画のような家づくり - - -−─────
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【大阪・大阪市・八尾・にある設計事務所・工務店の株式会社シーキューブ】
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不動産探しからの家づくりと、住まいのことをワンストップでできる窓口です
塗り壁や、無垢材など自然素材を使用した"ちょっとかっこいい"デザインが強みです。
大阪ならではの狭小地の新築や、マンションリノベなどの実績も豊富です
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代表 安本昌巨
─────−- - - 語り継ぐ 映画のような家づくり ─────−- - -
参考文献:
サイディングの張り替え周期とは|SUUMO
サイディング外壁の国内シェア率|リフォームジャーナル
戸建住宅市場における外壁材素材別シェア|一般社団法人日本窯業外装材協会
窯業系サイディングのメンテナンスについて|一般社団法人日本窯業外装協会
塗装のマメ知識|一般社団法人日本住宅保全協会
著者
代表取締役
住宅アドバイザー 安本 昌巨(やすもとよしきよ)
2級建築士 耐震診断士
大阪府八尾市出身。地元信用金庫 職員、ハウスメーカー下請け工務店を経て。元請け会社として独立。
現在は設計事務所・株式会社シーキューブとして、今年で創業50周年目となる。
家づくりを通して、年間630組以上ものご家族様の笑顔づくりをしています。
著書「家づくり、幸せづくり、絆づくり」(エル書房)