【後悔しないために】3階建てのおすすめ間取りと注意点を徹底解説!
2023.08.31
3階建てはフロアが増える分、間取りの選択肢が大幅に広がります。
二世帯住宅はもちろんのこと、使わないフロアを賃貸物件として不動産収入を得ることや、オフィスや店舗としての使用が可能です。
ここでは、3階建てのおすすめ間取りと、建てる際の注意点をご紹介します。
<この記事でわかること>
マイホームに3階建てを選択することで、次の4つの魅力を享受することにつながります。
3階建ては平屋や2階建てよりも、間取りを多く設けることが可能です。
同様の敷地面積、同様の建ぺい率であったとしても、床面積の上限が異なります。
20坪(66.12㎡)の敷地面積、50%の建ぺい率の場合での比較を次の表にまとめてみました。
種別 | 床面積の上限 |
---|---|
平屋 | 10坪(33.06㎡) |
2階建て | 20坪(66.12㎡) |
3階建て | 30坪(99.17㎡) |
あくまでも上限値ではありますが、3階建て>2階建て>平屋であることを理解していただければ幸いです。
3階建ては日当たりや眺めが良いのも魅力のひとつです。
特に周囲が2階建てや平屋が多い地域であればなおさらでしょう。
仮にワンフロアの高さを3メートルとした場合、それぞれの建物の高さは以下のとおりです。
種別 | 建物の高さ |
---|---|
平屋 | 3メートル |
2階建て | 6メートル |
3階建て | 9メートル |
平屋との高低差は6メートル、2階建てとの高低差は3メートルとなります。
それだけの高低差が生じれば、見える景色が異なるのも道理です。
春は桜、夏は花火、秋は紅葉など、季節ごとの楽しみをご自宅の特等席で味わうことにもつながるでしょう。
目的別にフロアの使い分けができるのも、間取りを増やせる3階建てならではの魅力に含まれます。
まずはマイカーを所有している場合のフロアの使い分けの例です。
二世帯住宅であれば、以下のようなパターンも想定されます。
1階部分をオフィスや店舗とするのも良いかもしれません。
1階と2階部分を賃貸物件として、不動産収入を得るのもひとつのやり方です。
3階建ての魅力として、水害リスクの軽減も忘れてはなりません。
台風やゲリラ豪雨、線状降水帯などの自然災害は、なんの予告も連絡もなくある日突然訪れます。
2階部分と3階部分をメインの居住スペースに設定することで、床下浸水や床上浸水などの被害から資産を守れる確率が高まります。
念のために土地の購入の時点で、地域ごとのハザードマップも確認しておきましょう。
3階建てには多くの間取りが設けられる点や、眺望の良さなどの魅力が味わえる一方で、次のような後悔しがちなことが起こりうる可能性もあります。
3階建ては平屋や2階建てよりも階数が増えるため、必然的に階段を使用する機会が多くなります。
3階建ての間取りによっては、一日のうちに何度も何度も1階から3階まで往復することにもなりかねません。
現実的な対処法として、キッチンやお風呂、洗面所や洗濯機の位置を1箇所にまとめるやり方があります。
3階建ての場合ならば、2階に水回りをまとめることでスムーズな生活動線へと導けるでしょう。
特に高齢の方がお住まいの場合には、ホームエレベーターを設置することも検討したほうが良いかと思われます。
建築費が高くなりがちな点も、3階建てで後悔しがちな要素のひとつです。
3階建ては間取りが増やせる分、より多くの資材が必要です。
高層化する分、より慎重な基礎づくりが求められます。
地質調査や地盤調査、設計時の構造計算を念入りに行わざるを得ません。
ただし購入する土地が狭小地や旗竿地などの変形地の場合、周辺相場よりも割安に入手できる可能性も考えられます。
そのためにも、家づくりをトータルの費用で捉えていくことが大切です。
3階建ての間取りにもよりますが、設計時に空調効率も想定しておきたいところです。
たとえば3階は天窓や高窓の設置などで自然光が集まるため、比較的温暖な室温を保つことにつながります。
一方で1階は作りによっては太陽光が届きにくいことから、3階と比べると低めの室温になりがちです。
そのため夏場は3階の冷房、冬場は1階の暖房を考慮した設計が求められます。
対策としては、建築時に断熱性や気密性に優れた資材を用いることです。
特に吹き抜けやスキップフロアを設ける際には、施工会社との打ち合わせの時点で空調効率に関する要望を伝えておきましょう。
一般的には高層階になればなるほど、強風や地震による揺れの影響を受けやすいのは確かです。
その点を踏まえますと、3階建てのほうが2階建てよりも揺れを感じやすくなるのは否めません。
特に1階部分をガレージにする際には、耐震性に優れた構造を選択することが求められます。
ここからは、3階建てに向いている4つのタイプをご紹介します。
ご自身が次のいずれかに該当するようであれば、3階建てのマイホームを検討してみてはいかがでしょうか。
家を複数の用途や世帯で使いたい人にとって、3階建ての間取りは魅力的な選択肢となり得ます。
1階部分を店舗やオフィスとして使用する
ガレージや趣味、リモートワーク用の部屋
二世帯住宅
都市部などの密集したエリアでは、狭小地や旗竿地などの変形地の選択にて、土地を比較的割安に購入することも可能です。
狭小地に建てる狭小住宅の場合、駅チカなどの利便性の高い場所に3階建ての家が見受けられるケースも少なくありません。
仮に通勤に2時間かかるとすれば、1日24時間のうち4時間が通勤で費やされることになります。
良質の睡眠時間の確保が健康の秘訣であることを踏まえると、利便性の高いエリアの3階建て住宅は理にかなったものと言えるでしょう。
マイカーを所有している人も、3階建てに向いているタイプのひとつです。
1階にガレージや駐車スペースを設けることができるため、月極駐車場の費用を納める必要がなくなります。
自宅にて洗車やメンテナンスにじっくりと時間を割くことも可能です。
盗難やいたずらなどのトラブル防止にもつながるでしょう。
将来的に引っ越しをしても問題ない人も、3階建てに向いている人の候補に含まれます。
3階建ては日常的に階段の移動が必須となるため、年令を重ねるごとに疲労やストレスの要因となりかねません。
都市部で交通アクセスの良好なエリアであれば、売却や賃貸物件として不動産収入を得るやり方も浮上します。
自然に囲まれた地域でのんびりと余生を過ごすのも理想的な生き方です。
3階建てを建てる際には、以下の4つの注意点をクリアすることが求められます。
3階建ての家を実現するためには、避けて通れないのが建築基準法です。
たとえば建ぺい率は、敷地面積の中で居住スペースを設けられる割合を示します。
敷地面積20坪、建ぺい率50%の場合の床面積(居住スペース)は以下のとおりです。
種別 | 床面積の上限 |
---|---|
平屋 | 10坪(33.06㎡) |
2階建て | 20坪(66.12㎡) |
3階建て | 30坪(99.17㎡) |
それから建設するエリアによっては、「絶対高さ制限」が設けられています。
購入した土地が第一種低層住居専用地域、もしくは第二種低層住居専用地域に属している場合、10メートルまたは12メートル以内に建物の高さを収めることが必須です。
3階建ての場合、建物全体で空調計画を立てる必要があります。
暖かい空気は上昇しやすく、冷たい空気は下に溜まりやすいことがその理由です。
もちろん建物への日当たりとも無関係ではありません。
時季 | 室温 |
---|---|
夏季 | 1階<2階<3階の順番に室温が高くなる |
冬季 | 3階>2階>1階の順番に室温が低くなる |
フロアごとの室温差を解消するためにも、建設時に断熱性や気密性に長けた資材の採用が求められます。
たとえばトリプルガラスを設置した場合、外からの冷気を遮断すると同時に、屋内の暖気を部屋の外に逃すのを抑えてくれます。
吹き抜けを設けた際には、天井箇所にシーリングファンも加えるのも効果的です。
シーリングファンの働きで空気の循環が行われるため、室温差の緩和へと結びつきます。
3階建ては建物が空に向かって伸びていく分、全体の重量が増すことから、必然的に土地にかかる負荷も高まります。
建物を支える敷地が負荷に耐えられることを確認するためにも、事前の地盤調査や地質調査は重要です。
相応に費用がかかるのは否めませんが、将来の安全を踏まえた場合、非常に大切な工程となります。
何事においてもメリットが得られる一方で、相応のデメリットが生じるのは物の道理です。
3階建ての家も例外ではありません。
3階建ては建築費用が高額化しやすい反面、狭小地や変形地などの選択にて周辺相場よりも割安な土地の購入が可能です。
利便性の高いエリアの3階建て住宅であれば、鉄道やバスなどの公共交通機関が主な移動手段となり得ます。
事前にプラス面とマイナス面をしっかりと比較した上で検討することが重要です。
ここからは、3階建てで取り入れたいおすすめの間取りを4つ選んでご紹介します。
3階建ての家を建てる際に参考にしてみてください!
3階建ての1階部分をガレージにすることで、マイカーの駐車スペースの確保と、盗難やいたずらの防止を同時に実現します。
ガレージの空きスペースを、趣味に没頭する場所として使用するのも大人の嗜みです。
3階建てでは、生活動線を意識した間取りも重要なポイントです。
特にキッチンやお風呂、トイレや洗面所、洗濯機の配置は可能な限り同じフロアにまとめることをおすすめします。
階段での移動を少なくすることがその理由です。
3階建ては採光の工夫次第で、室内の明るさを保つことが可能です。
天窓や高窓を吹き抜けと組み合わせたり、スケルトン階段の採用があげられます。
3階建ての間取りにはロフトやスキップフロア、屋上の有効活用も忘れてはなりません。
壁やパーテーションなどで部屋や階層を区切るのではなく、スキップフロアやロフトを設けることで、開放的な雰囲気を醸し出せます。
ともすればデッドスペースになりがちな箇所を、収納場所などにすることも可能です。
晴れた日には屋上に出て、風に吹かれながらの読書を楽しむのも良いでしょう。
屋上の家庭菜園にて、季節の野菜や果物を育てるのも一興です。
ここまで、3階建てのおすすめ間取りと、建てる際の注意点について紹介してきました。
3階建ては狭小地の狭小住宅にも向いている建物です。
工夫次第で外観と屋内の印象を大きく変えることも夢ではありません。
敷地や周辺環境ごとにふさわしい3階建ての間取りについては、Kyoshoにご相談ください。
豊富な施工実績に基づく、実践的なご提案を心がけています。
まずは一度、お問い合わせください。